岐阜県可児市の「かたびら接骨院」院長の河合繁です。
まだまだ一日の寒暖差が激しく体調を壊している方も多いのではないでしょうか?
その中でひそかに百日咳が流行している状況です。百日咳と聞くと子供の病気と思うかもしれませんが、最近では大人の百日咳が流行しています。2025年1月になってから急速に感染者数を伸ばしており、感染拡大が懸念されています。
しかし、実際「百日咳」という名前は知っていても具体的にどんな症状なのか、検査方法、治療はどうするのか、詳しいことを知っている人はほとんどいないのではないでしょうか。
今回は、そんな百日咳の症状について、大人の症状などを中心にお話していきます。
百日咳とは文字通り百日咳菌の感染から発症する急性の呼吸器感染症です。当時、「百日くらいしないと咳が治らない」と言われたことから、「百日咳」とよばれるようになりました。実際、痙咳発作(けいがいほっさ)とよばれる特有のけいれん性の激しい咳発作を起こすのが特徴です。
年齢に関係なく誰でもかかる可能性がありますが、特に子どもに多く見られます。赤ちゃんはお母さんから受け継ぐ免疫が十分でないことがあり、生まれてすぐの時期から感染することがあります。中でも生後間もない赤ちゃんがかかると、症状が重くなりやすいです。
●大人の百日咳の症状
1.咳発作
2.喘鳴(ぜいめい)
3.発熱
4.鼻炎
5.咽頭炎
6.咳をした後に吐く
百日咳の潜伏期期間は7~10日ですが、範囲として4日~21日までかなり幅があります。
●検査方法
1.PCR法・LAMP法:発症早期から利用でき、感度・特異度に優れた迅速診断法だが、できる施設が極めて少ない。他、外注検査でも行われるLAMP法がある
2.培養検査:古くからのゴールドスタンダードであり、特異度は100%。ただし、感度は低く、抗生剤を飲んでいると陰性となりやすい。
3.血清学的検査(抗体価測定):百日咳毒素に対する抗体価を測定。特に発症から2週間以降経っている咳には特に高い。しかし、結果までに1週間くらい時間がかかる。
●治療方法
抗生剤治療
●感染経路
百日咳は移ります。
飛沫感染:感染者の咳やくしゃみによる飛沫を吸い込むことで感染する
接触感染:感染者で汚染された手指や器物などを介して感染する
●予防法
百日咳の飛沫・接触感染を防ぐためにも、かぜ予防と同様に、手洗い・うがいを心がけましょう。また、咳がでるときにはマスクを着用するなど咳エチケットを守りましょう。